世界の機関投資家288機関は6月4日、カナダで開催される「G7シャルルボワ・サミット」の先立ち、G7政府首脳に対し、パリ協定目標の達成、低炭素社会に向けた民間投資の加速、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に則した報告環境の整備の3点を要求する共同声明を発表した。参加した機関投資家の運用資産総額は26兆米ドル(約2,850兆円)。
今回の共同声明は、気候変動に関する機関投資家イニシアチブのAIGCC(アジア地域)、IGCC(オセアニア地域)、IIGCC(欧州地域)、Ceres(米州地域)、CDP、PRI、UNEP FIが連携して発足した新イニシアチブ「Investor Agenda」が主導。同7機関は今回同時に、3つの要求に関する詳細内容をまとめたブリーフィングペーパーも発表した。
【参考】【国際】UNEP FI、PRI、CDP等、Investor Agenda発足。段階的石炭ダイベストメントを投資家に要請(2018年2月7日)
共同声明に署名した主なアセットオーナーは、米カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)、米カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)、米ニューヨーク市年金基金を管理する市財務長官、スウェーデン公的年金基金AP1、AP2、AP3、AP7、フランス公務員退職年金基金(ERAFP)、豪職業年金基金HESTA、オーストラリア・スーパー、カナダ・ケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)、オンタリオ州教職員年金基金、英環境保護庁年金基金(EAPF)、英HSBC企業年金基金、独アリアンツ、英AVIVA、スイスのチューリッヒ保険グループ、スペインBBVA。主な運用会社は、英HSBCグローバル・アセット・マネジメント、英シュローダー、英AVIVA Investors、英リーガル&ゼネラル・インベストメント・マネジメント、英M&Gインベストメント、蘭PGGM、Robeco、RobecoSAM、仏BNPパリバ・アセットマネジメント、仏アクサ・インベストメント・マネージャーズ、独アリアンツ・グローバル・インベスターズ、蘭APG、ノルウェーのストアブランド・アセット・マネジメント、米ボストンコモン・アセット・マネジメント、米Generation Investoment Management、英Impax Asset Management、蘭トリオドス・アセット・マネジメント。
また日本のPRI署名機関のうち5機関も今回の共同声明に参加した。参加したのは、三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ国際投信、野村アセットマネジメント、上智学院(上智大学の運営母体)。
【参照ページ】288 investors with more than $26 trillion in assets call on world governments to scale up climate action to achieve the goals of the Paris Agreement
【参加機関】Global Investor Statement
【ペーパー】Briefing Paper on the 2018 Global Investor Statement to Governments on Climate Change
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