米ニューヨーク州金融局(DFS)は3月25日、同局の監督下にある米保険会社に対し、気候変動金融リスクマネジメントに関する詳細ガイダンス案を発行した。同局は2020年10月、同州管轄の金融機関のCEOに対し、気候変動による金融リスクへの対策を強化するよう求める公開書簡を発表しており、今回、保険会社向けに当局としての詳細要求をまとめた形。6月23日までパブリックコメントを募集する。
【参考】【アメリカ】ニューヨーク州、管轄の金融機関に気候変動金融リスク対策を要請。対話も強化(2020年11月8日)
今回のガイダンス案は、同局の監督下にある米保険会社を対象とし、ガバナンス、リスクマネジメント、企業戦略の中に気候変動を統合させることと、気候関連財務開示タスクフォース(TCFD)ガイドライン等のイニシアチブに参加し情報開示のアプローチを決めることを求めた。米当局が金融機関向けに気候変動関連ガイダンスを発行するのは今回が全米で初。
同局は、今回のガイダンスでの要求事項について、時間軸も設定する予定。
同局は、国際的な金融当局ネットワークNGFSに2019年に加盟。今回のガイダンスに関しては、イングランド銀行健全性監督機構(PRA)、NGFS、保険監督者国際機構(IAIS)、持続可能な保険フォーラム(SIF)、EUの欧州保険・企業年金監督局(EIOPA)等にも基づくものと説明し、国際協調色も強調した。
【参照ページ】SUPERINTENDENT LACEWELL ANNOUNCES PROPOSED DFS GUIDANCE TO NEW YORK INSURERS ON MANAGING THE FINANCIAL RISKS FROM CLIMATE CHANGE
【ガイダンス案】For Public Comment: Proposed Guidance for New York Domestic Insurers on Managing the Financial Risks from Climate Change
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