【日本】ホンダと東レ、インマニ使用プラスチックのクローズド・ループ・リサイクル実証で協働

　本田技研工業と東レは9月19日、廃車（ELV）から回収したナイロン6樹脂のケミカルリサイクル共同実証を開始したと発表した。同プロジェクトは、環境省の脱炭素型循環経済システム構築促進事業の認定を受け、年間樹脂処理量500t規模の設備導入と実証を行い、2027年頃の実用化を目指す。

　今回の共同実証では、日本国内でELVから回収したインテークマニホールドをリサイクル原料とし、再びインテークマニホールドの再生原料とするクローズド・ループ・リサイクルを実施。本田技研工業がELV回収と破砕・分別を行い、共同で解重合を実施。モノマー生成からコンパウンド生成までを東レが担当し、その材料を活用して本田技研工業がインテークマニホールドを生産する。

　両社は今回、解重合で、亜臨界水を活用し、回収したナイロン6樹脂を分子状態に戻すモノマー化に成功。亜臨界水を溶媒とすることで、従来の酸触媒と比べ環境負荷を低減し、所要時間も約5分の1と高効率でのリサイクルを実現しにいく。同技術は、ナイロン樹脂以外のエンジニアリングプラスチックを原料としたモノマー化への応用も期待できるとした。

【参照ページ】東レとナイロン樹脂の水平リサイクルに関する共同実証を開始
【参照ページ】東レとHonda　自動車用ナイロン6樹脂のケミカルリサイクルに関する共同実証を開始
【画像】本田技研工業

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所