エーザイ、米ゲイツ・ベンチャーズ(旧bgC3)、英Health Data Research UK、英LifeArc、英エジンバラ大学の5者は6月29日、2年間の契約を締結し、認知症の治療に寄与するデジタル・ソリューション開発を目指す共同研究「NEURii」を開始すると発表した。共同研究の成果は、四半期毎に研究チーム内で共有。必要に応じて外部にも公開する予定。
エーザイによると、現在、認知症数は、全世界で5,500万人以上、英国では約100万人と推定されており、今後急速に増加することが予想されている。認知症は、疾患者や介護者の生活に大きな影響を与えると同時に、医療・社会保障制度全体にも大きな負担となる。また、英国は、ゲノム、ヘルスデータサイエンス、人工知能(AI)、機械学習等のデジタルテクノロジー分野への投資と研究の世界的なリーダーであり、世界最大級の豊富で多様性に富んだヘルスデータを有しているという。
共同研究「NEURii」は、神経領域における治療法、技術開発と商業化、ヘルスデータ管理、高度な分析/データサイエンスに関する専門知識を結集し、認知症関連疾患の予測、予防、管理、治療に関する課題を解決するデータの創出およびデジタル・ソリューションの開発を実施する予定。既存の治療法を補完する役割を目指す。
NEURiiでは、高質なヒューマンデータ、AI、機械学習を活用し、認知症患者に対するデジタルヘルス・ソリューションの創出を検討。まず、英国研究機関での実証プロジェクトを複数開始する。認知症疾患者から日常生活の中で取得できる会話音声等の五感データを収集し、英国の豊富な医療データと組み合わせてAIで解析する。
プロジェクト選定では、データセキュリティとプライバシー、及び認知症疾患者の生活に有意義な変化をもたらす可能性の3つを考慮した。
2年の実証では、公衆衛生の強化・改善をリアルワールドで実証できるスケールアップ可能なプロトタイプと新しいビジネスモデルの確立を目指す。将来的に、NEURiiプログラムを拡大し、グローバルにデジタルヘルス・ソリューションの開発を行うことも視野に入れる。
【参照ページ】エーザイ、Gates Ventures、Health Data Research UK、LifeArc、およびエジンバラ大学は認知症の課題解決に寄与するデジタル・ソリューション開発をめざす共同研究「NEURii」を開始
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