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【国際】世界食料安全保障委員会、食料安全保障と栄養の不平等で8つの行動原則提言

 国連の世界食料安全保障委員会(CFS)の「食料安全保障と栄養に関するハイレベル専門家パネル(HLPE-FSN)」は6月15日、食料安全保障と栄養での格差を分析した報告書を発表した。今後、最終版にアップデートしていく予定。

【参考】【国際】国連世界食料安全保障委員会、食料システム・栄養に関する自主的ガイドラインを採択(2021年3月3日)

 同報告書は、食料安全保障と栄養(FSN)における不平等を分析。食料システムにおける不平等を撲滅するための包括的な提言を示した。不平等なFSNは、人々の生活機会を奪い、経済成長を停滞させ、政治不安や暴動にまで発展しているとし、格差解消のため根本的な構造の転換の必要性を強調した。

 同報告書では、各国毎にFSNの不平等の状況は異なるため、経済的な地位、ジェンダー、先住民、教育、保健制度、気候変動、紛争等の多様な観点での考慮が必要とした。政府、企業、社会に対して8つの行動原則を示し、行動原則を踏まえた提言、政策展開のロードマップを提示した。

 具体的な8つの行動原則は、

  • FSNと食料システムにおける政策では、複数の不平等が相互に影響する交差性の不平等を特に考慮した上で不平等の削減に明確な焦点を当てる
  • FSNの不平等に対し継続的なアクションを行うことに加え、体系的な要因に対処する構造的な変革を実施する
  • FSNの政策プログラムは基本的な人権としてのアプローチする
  • 一部の政府関係者や企業のみでの意思決定ではなく、あらゆるステークホルダーの意見を反映させた政策を行う
  • 先住民のナレッジを含む多様なナレッジ、経験、データに基づきFSNの政策や法律を決定する
  • 政策立案者は気候変動、生物多様性喪失、健康、経済、政治等の複合的な危機による影響を受けた人々の慢性的なストレスを理解し、政策策定を行う
  • FSNの不平等の原因に対する対策では、国や地域の状況を考慮する
  • 政府、国際機関、社会、企業等あらゆるステークホルダーは、食料システムにおける不平等を削減する責任があり、利害関係を熟慮した上で責任を果たす

【参照ページ】Reducing inequalities for food security and nutrition
【参照ページ】Reducing inequalities for food security and nutrition - Business Brief

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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