国際的なカーボンオフセット基準管理団体米Verraは3月20日、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のクリーン開発メカニズム(CDM)に基づく稲わらメタンガス削減に関するVerified Carbon Standard(VCS)規格「AMS-III.AU」を永久停止すると発表した。これにより同規格は廃止となった。
【参考】【国際】Verra、稲わらメタン削減でのカーボンクレジット創出を一時停止。メソドロジーレビュー(2023年2月8日)
同団体は2月、メソドロジーに関する内部暫定レビューの結果、調整が必要と判断。登録申請中の案件も全て審査を停止していた。今回最終的に廃止が決まった。
廃止の理由は3つ。まず、フィールドの層別化のためのガイダンスが不十分だったこと。次に、一酸化二窒素排出量と土壌有機炭素貯留量の変化に対する考慮、算定処理、モニタリングが欠如していたこと。最後に、メタン測定実施のための標準化ガイダンスが存在しないこと。
今回Verraは、新たな規格として「VM0042 Methodology for Improved Land Management」に基づく新たな米作規格を策定することも発表した。
さらに今回の作業の一環で行われた検証機関レビューでは、中国船級協会認証会社、中国品質認証センター、深圳CTI国際認証、Tuev Nord Certの4社について品質問題が発覚。同4社が検証機関となった他のVCSクレジット登録についても、品質問題が解消するまで保留となった。
【参照ページ】Verra Inactivates UNFCCC CDM Rice Cultivation Methodology
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