日本製鉄とアルセロール・ミタルは12月22日、両社の米国折半合弁会社AM/NS Calvert LLCで、電炉を新設することで正式契約を締結したと発表した。これまで日本製鉄は、品質が低いとして電炉には消極的だったが、気候変動対策のために電炉を強化するプレッシャーを機関投資家やNGOから受けていた。今回米国で電炉での高品質製鉄にチャレンジする。
現在、アラバマ州カルバートにある同合弁会社は、国内外から調達した半製品(スラブ)を圧延して薄板製品を製造。現在の年間生産能力は、熱延が530万t、冷延が250万t、連続焼鈍が60万t、溶融亜鉛めっきが約140万t。そして、今回発表の電炉新設により、スラブ所要の一部を自所製造することが可能となる。建設する電炉は、年間生産能力150万t。投資額は7.75億米ドル(約800億円)。稼働開始は2023年上半期を予定。
同電炉では、第3世代超ハイテン(980Mpa以上)を含む自動車鋼板向けスラブの製造も行うことを計画。日本製鉄は、米国内屈指の設備能力を誇る同合弁会社にリソースを集中し、北米で先端商品も含めたフルメニューの高級鋼板製造・供給体制を強化する。
【参照ページ】AM/NS Calvertにおける電気炉新設に関する正式契約締結について
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