国際的な低炭素推進機関投資家イニシアチブ「Investor Agenda」は9月19日、9月23日から開催された「国連気候アクション・サミット」に先駆け、各国政府に対し、気候変動への対応を加速させる要請する共同声明を出した。同イニシアチブは、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、国連責任投資原則(PRI)、CDPと、Global Investor Coalition on Climate Change(GIC)構成4機関のIIGCC、AIGCC、IGCC、Ceresが共同で運営。今回の宣言には、世界の機関投資家515機関、運用資産総額35兆米ドル(約3,770兆円)が賛同した。
今回発表した共同宣言「Global Investor Statement to Governments on Climate Change」では、政府に対し主に3つを要求した。まず、パリ協定で定めた国際目標の達成。そのために、政府は自主的削減目標(NDC)での目標値を引き上げるための手続を今すぐ開始し2020年までに完了し、実行に焦点を当てるよう求めた。さらに、長期的な二酸化炭素排出量削減戦略を策定し、全ての気候変動関連の政策をパリ協定と整合性があるものになるよう求めた。
次に、低炭素への転換に向けた民間投資の促進。そのため、パリ協定と整合性のある気候変動シナリオを用いた全ての関連政策フレームワーク調整とエネルギー転換ロードマップの策定や、実効的な削減効果のあるカーボンプライシング(炭素価格)制度の導入、石炭火力発電の期限を決めた段階的削減を求めた。
最後に、気候関連財務情報タスクフォース(TCFD)ガイドラインに基づく情報開示へのコミットメント。政府からの公式サポートや、2020年までに各国でのTCFDの制度化、金融安定理事会(FSB)に対しTCFDのガイドライン化を要求すること等を求めた。
【参照ページ】Record 515 institutional investors managing $35 trillion in assets urge governments to step up ambition to tackle climate change
【参照ページ】Policy Advocacy
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