オンライン動画配信大手米Netflixは8月4日、従業員向けの新たな育児休暇制度を公表した。同社の従業員は母親、父親を問わず子供が誕生してから、または養子縁組から1年間、期限の制限なく無条件で休暇を取得することができる。
この新たな人事制度について、ネットフリックスで最高人事責任者を務めるTawni Cranz氏はブログの中で「ネットフリックスでは、従業員に対して当社のビジネスの文脈および責任とともに彼ら自身の意思決定ができる自由を提供する「自由と責任」の文化を育てることに懸命に取り組んでいる。これを念頭に、今日、我々は新たな母親や父親のために無条件の休暇制度を制定する。これは、子供が誕生あるいは養子を迎えてからの1年間、好きなだけ休暇をとることを認める制度だ。」と語った。
また、休暇をとった従業員はパートタイム、フルタイムのどちらでも職場復帰が可能で、復帰後も必要であれば再度家庭に戻ることもできるという。復帰後の給料も休暇前と変わらないとのことだ。従業員は経済的な問題から頭を切り離し、何が自分自身や家族にとってベストなのかを判断することができる。
Cranz氏は「ネットフリックスの継続的な成功は、それぞれの専門分野での最も有能な人材を確保できるかどうかの競争にかかっている。従業員が家庭の心配をせずに済むほど仕事でよい成果が上がることは、これまでの経験が示している。1年間の無条件の休暇を付与するこの新たな制度は、従業員の人生の変化への対応を支援し、より集中、専念できる状態での職場への復帰を支援する」と語る。
今回のネットフリックスの決定に先立ち、6月26日には米食品大手のネスレが全世界の従業員を対象とした新たなマタニティ・プロテクション・ポリシーを公表したばかりだ。(※参考記事:【国際】ネスレ、全世界の従業員向け「マタニティ・プロテクション・ポリシー」を公表)
同ポリシーは、ネスレの従業員に対して世界共通で最低14週間の有給育児休暇を保証するとともに、希望に応じて有給を6カ月まで延長できる権利を付与するというものだ。男性社員や養父母にも適用される。ネットフリックスをはじめ、米国では育児休暇制度がグーグルやフェイスブック、ヤフーなどのIT企業を中心に多くの企業で急速に進化している。
【参照リリース】Starting Now at Netflix Unlimited Maternity and Paternity Leave
【企業サイト】Netflix
【参考記事】The New York Times August 4, 2015 “Netflix Offers Expanded Maternity and Paternity Leave”
(※写真提供:Leonard Zhukovsky / Shutterstock.com)
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