スイス食品大手のネスレは6月26日、全世界の従業員に対する新たな「マタニティ・プロテクション・ポリシー」を公表した。同社の従業員に対して世界共通で最低14週間の有給育児休暇を保証するとともに、希望に応じて有給を6ヶ月まで延長できる権利を付与する。この権利は新生児の世話をする全ての人が対象で、男性社員や養父母にも適用される予定だ。
同方針はILO(国際労働機関)の定めるILO Maternity Protection Conventionに基づくもので、全世界のネスレの職場が2018年までに最低基準を満たすように求めている。同種のプログラムとしては業界内でも最も先進的な取り組みとなる。方針の中には復帰時に育休前と同じ職務を保証する、柔軟な勤務形態を認める、本社および50人以上の女性従業員がいる拠点では授乳室の設置を義務づけるなどの内容が盛り込まれている。ネスレによると、現在同社は全世界で190以上の授乳室を設置済みとのことだ。
同社の取締役副社長兼最高人事責任者を務めるPeter Vogt氏は「この方針により我々は世界中の職場で母親や彼らの家族に対してよりよい支援を行うことができ、生後6カ月間の授乳に対する支援を強化することができる」と語る。
同社は女性管理職および幹部の割合を毎年高められるよう職場環境の整備に取り組んでおり、2018年までに男女比のバランスが取れた企業になることを目指している。2014年時点で幹部の25%、管理職の34%が女性となっており、2018年のコミットメント達成に向けて取り組みは順調に進んでいるが、今回の新方針もその目標達成に向けた一環となる。
【参照リリース】Nestlé launches Maternity Protection Policy for employees worldwide
【企業サイト】Nestlé S.A.
【参考サイト】ILO Maternity Protection
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