神戸製鋼所は10月17日、加古川製鉄所の大型高炉で、還元鉄を還元材の一部に用いた第2弾実証試験で、高炉単体でのスコープ1と2での二酸化炭素排出量を25%削減することに成功したと発表した。同社は2021年2月、第1弾実証では約20%の削減に成功したと伝えていた。
今回の実証は、同社が技術開発を進めている「MIDREX直接還元製鉄プロセス」を用いた還元鉄(HBI:ホットブリケットアイアン)の還元材としての活用にするもの。同社は、高炉に投入する還元剤として石炭投入量を減らすため、直接還元鉄(DRI)法で生成した還元鉄を、HBIに加工し、高炉に大量投入した。その結果、高炉で使用する炭素燃料使用量(還元材比)を386kg/t-溶銑に安定的に低減することに成功した。
第2弾実証では、「MIDREXプロセス」でのHBI製造技術と、HBIを投入した高炉で高度な制御を行い高品質の溶鉄を生産する技術の双方を進化。今後もさらに投入割合を向上していく計画。
今回の低炭素型高炉製鉄の課題は、「MIDREX直接還元製鉄プロセス」での排出量をいかに削減にするかにある。現在は、どうプロセスは天然ガスを活用した直接還元法のため、同プロセスからも排出量が出ている。バリューチェーン全体での削減が今後の鍵を握る。
【参照ページ】「KOBELCO グループの製鉄工程におけるCO₂低減ソリューション 第2弾」
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