飲料世界大手バミューダ諸島のバカルディ、シンガポール低炭素・低廃棄輸送技術ecoSPIRITS、クルーズ船大手カーニバル・コーポレーション子会社のカーニバル・クルーズ・ラインの3社は8月29日、ecoSPIRITSが開発した業務用スピリッツ/ワインサーバーをカーニバル・クルーズ・ラインの船舶に実証導入すると発表した。
今回の協働では、カーニバル・クルーズ・ラインが航行する船舶3隻で、バカルディのラム酒「バカルディ・スペリオール」を対象に、ecoSPIRITSが船内環境向けに特別に開発した再利用可能な樽容器「ecoTOTE 3.0SC Cruise Edition」を3ヶ月間実証利用する。2023年後半には、他の船舶にも拡大していく。
ecoSPIRITSは、スピリッツやワインを樽型で店舗に提供し、グラスで提供するスタイルを提唱している。これにより流通する飲料ボトルを大幅に削減できる。樽は使用後に回収し、洗浄、再充填し、再度店舗に配送。これにより樽の廃棄物も削減する。
今回導入するecoTOTEの容量は、1個で従来のバカルディ・スペリオール約4本分に相当。それぞれ約100回使用、洗浄、再充填する。バカルディ・スペリオールは、船舶全体で最も注文量の多い蒸留酒の一つであり、主力商品を実証対象に採用した。実証利用では、ボトル約9,400本分の廃棄物を削減できる見込み。
またecoSPIRITSは、今回の実証を同社の島嶼国での海洋生態系保全プログラム「ecoSPIRITS Oceans Program」の対象とし、ecoTOTEが1回使用される毎に、絶滅の危機に瀕した海洋環境から使い捨てプラスチック、ガラス、その他の人工廃棄物を2ポンド以上除去するプロジェクトに資金を寄付する。
カーニバル・コーポレーションは、2050年までに包装資材をほぼ100%再利用するという目標を掲げている。すでに船舶へのリサイクル・センターを整備し、乗組員による紙、プラスチック、ガラスの分別を行っている。一方バカルディは、2023年末までに二次包装と店頭販売用資材で全プラスチックを廃止するという目標を掲げており、すでに達成しつつある。
【参照ページ】BACARDI, ECOSPIRITS AND CARNIVAL CRUISE LINE PARTNER TO REDUCE SINGLE-USE GLASS AT SEA
【参照ページ】ecoSPIRITS Partners with Carnival Cruise Line and Bacardi to Bring Circular Spirits Packaging to the Cruise Industry
【画像】ecoSPIRITS
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら