持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は6月16日、スコープ3のカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)の透明性を確保するための複数のイニシアチブを統括する新たなプログラム「カーボン・トランスペアレンシー・パートナーシップ(PACT)」から、サプライヤーから排出量データを受け取る統一技術仕様を発表した。
PACTは4月、最初のデータ交換作業を実施。今回はそれを発展し、統一技術仕様を確立した。これにより、スコープ3データの交換システムの基盤を確立し、異なるデータプラットフォーム・プロバイダー間での相互接続性を確保しにいく。
【参考】【国際】WBCSD、スコープ3データベース「パスファインダー・ネットワーク」でデータ交換に成功。基盤構築へ(2022年4月17日)
PACTの最初の技術仕様は、データ交換プロトコルとデータ属性で構成。データ交換プロトコルは、技術的な観点からソリューション同士の接続を可能にした。また、データ属性は、データの書式を統一し、異なるプラットフォームでも、データを読み取れるようにした。
技術仕様の検証作業には、BASF、シェブロン、ダウ、ソルベイ、ユニリーバ、Aptarが参加。技術パートナーではSINE財団、ナレッジパートナーではマッキンゼー・サステナビリティが支援した。プラットフォーム側では、CircularTree、IBM、SAP、シーメンスが開発中のサービスで、相互接続性が確認された。
確立された仕様は、PACTが策定している「パスファインダー」のフレームワークとして提供される。最新版は2023年初頭に発行される予定。
【参照ページ】Partnership for Carbon Transparency (PACT) sets foundations for standardized emissions data exchange
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