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【国際】代替プロテイン市場、2035年までに肉・卵類の最大22%にまで伸長。BCGレポート

 コンサルティング世界大手米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は3月24日、2035年までに代替プロテイン市場は、食肉や牛乳糖の動物性たんぱく質食品と同等の質に到達し、規制環境が強まれば、世界の肉・卵・乳類市場の22%が代替プロテインとなると予測したレポートを発表した。

 BCGは今回、2020年の時点で年間で肉・卵・乳類が5.74億t、一人あたり75kgを消費しており、今後も発展途上国を中心に需要は大幅に拡大することを見通しながら、畜産の環境コスト、動物福祉、動物性たんぱく質の健康懸念が急速に増加すると予測。代替プロテイン市場がニッチ市場からメインストリームに躍り出ていくと伝えた。

 現在の代替プロテイン市場は、2020年時点で年間1,300万t。市場全体の2%にとどまっている。しかし、今後の見通しでは、2035年までに双方の品質は同等になり、手なりシナリオでも全市場の11%を占める2,900億米ドル市場にまでに成長。消費量では9,700万tとなる。さらに規制環境や技術開発が整えば、2035年には22%を占めるまでに伸長すると見立てた。また、2035年までに欧州と北米では、動物性たんぱく質市場はピークを迎え、市場は縮小に向かうとした。

 現在の米国、英国、ドイツでの消費者動向では、代替プロテインに強く関心のある人が11%、全く興味のない人が23%、その間の層が66%。味が良くなり、コストが下がれば、興味を持つという意見が多かった。BCGは、味、食感、価格の3つが動物性たんぱく質と同等になれば、完全な代替品となれると分析。小完全同等の実現タイミングは、概ね、植物由来の代替プロテインで2023年、微生物発酵技術の活用の代替プロテインで2025年、培養肉で2032年とした。但し、実際には個別の技術や狙う商品により実現タイミングは差が出るとの注釈も付けた。


(出所)BCG

 植物由来の代替プロテインの市場転換に向け必要な投資額は、11%の市場シェアのシナリオで110億米ドル。22%の市場シェアのシナリオで280億米ドル。微生物発酵や培養肉では、3,000万tのバイオリアクターが必要になり、22%シェアシナリオでは、さらに300億米ドルの資金需要が生まれるという。特に今後の成長分野では、代替プロテインの品質向上を担う技術や、押出成形等の食品加工技術とした。

【参照ページ】Food for Thought: The Protein Transformation

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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