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【日本】政府、生物多様性条約名古屋議定書を受諾。他の締約国の遺伝情報利用者には新たな義務

 日本政府は5月19日、「生物の多様性に関する条約の遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する名古屋議定書(名古屋議定書)」を受諾することを閣議決定し、5月22日受諾書を国際連合事務総長に寄託した。これにより、日本は名古屋議定書の加盟国となった。今年8月20日から同議定書の効力が発生する。

 名古屋議定書は、2010年10月に名古屋で開催された生物多様性条約締約国会議(COP10)で採択された遺伝資源の取得、利用に関する条約。加盟国に対し、遺伝資源から得た利益を公正かつ衡平に配分すること(Access and Benefit-Sharing;ABS)を要求している。同議定書は、遺伝資源の提供国に対し、遺伝情報の取得機会を提供する際に情報に基づく事前の同意(PIC)制度を確立する法整備を求めている。同時に、遺伝資源や伝統資源の利用国に対し、同じくPIC制度確立に向けた法整備と、提供国との間で条件(MAT)設定する法整備を求めている。また利用国に対し、提供国法令の遵守を支援するため、必要に応じて透明性を高める措置をとることも求めている。

 日本政府は、同議定書の国内法整備のため、5月18日に先立って、「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針」を公布。同指針は、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省が合同で公布した。これにより、提供国が同議定書の対象とする遺伝資源を取得する者は、同議定書が規定する国際遵守証明書が国債クリアリングハウスに掲載された場合、環境大臣への報告義務が生じる。また、人の健康に係る緊急事態に対処するために遺伝資源を取得した場合にも、環境大臣への報告義務が発生する。

 一方は、日本政府は、遺伝情報提供国としては、当面の特段のルールを設けない方針。また、同議定書の対象外であるヒトの遺伝情報や、食料や農業など植物遺伝資源に関する国際条約がすでにあるものについては、今回発表の指針の対象外となっている。

【参照ページ】生物の多様性に関する条約の遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する名古屋議定書の締結について
【参照ページ】「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針」の公布について

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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