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【フランス】COP21が開幕。各国首脳ら、気候変動対策で国際合意を目指す

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 11月13日に発生した同時多発テロの傷跡が未だ癒えないフランスのパリで、本日11月30日からいよいよCOP21(第21回気候変動枠組み条約締約国会議)が開幕する。世界150以上の国と地域の首脳が一堂に会し、深刻化する気候変動への対応に向けて国際的な合意を目指す。

 歴史的なテロに見舞われた中でも当初の予定通り世界中の首脳がパリに集まったことが、何としても国際合意を目指したいという世界のリーダーらによる共通意思の表れなのか。これから12月11日までの2週間に渡って行われる議論の行方に注目が集まる。

 今回のCOP21では途上国も含む全ての国が参加する2020年以降の気候変動対策の国際的な枠組み作りを目指す。合意が実現すれば、先進国だけに温室効果ガスの排出削減が義務付けられた1997年の京都議定書(COP3)以来、実に18年ぶりの枠組みとなる。初日は米国オバマ大統領や中国の習近平国家主席など約150の国と地域の首脳が自国の気候変動対策や目標などについて演説を実施する予定だ。



(United Nations "COP21 by the numbers")

 COP21の開催を前に、既に世界180ヶ国以上が温室効果ガス排出に関する削減目標を国連に提出している。中国やインドなど温室効果ガス排出量の多い新興国も目標を提出しており、枠組み合意に向けた期待は高まっている。

 一方で、OECD(経済協力開発機構)は10月20日、仮に各国が表明している削減目標を達成したとしても、地球の気温上昇を産業革命以前と比較して2℃未満に抑えるという目標を実現することは困難だとする報告書を公表している。今回のCOP21では、このような試算も踏まえて各国の削減目標をより高めるための仕組みづくりに関する合意も求められている。

 そこで議論のポイントとなってくるのが、各国が提出した削減目標に法的拘束力を持たせるのか、先進国と途上国のそれぞれがどこまで責任を担うべきか、そして先進国から途上国への対策に向けた資金援助をどこまで行うかといった点だ。特に先進国と途上国との対立は10月にドイツのボンで開催されたCOP21に向けた作業部会においても解消できておらず、両者の溝は広がったままとなっている。

 今回のCOP21の成果は各国の今後の気候変動政策に影響を及ぼすだけではない。再生可能エネルギーへの投資やエネルギー効率、低炭素ソリューションへの移行、インフラ開発など、先進国か途上国か、グローバル企業か中小企業かといった違いを問わず全ての企業にとって今後の長期的な事業戦略を検討する上で重要な指針となる。気候変動による影響は既に異常気象や自然災害、水不足など世界中のあらゆる地域で表面化しており、待ったなしの状況だ。2015年12月が大きな歴史の転換点となるのか、この2週間の動きから目が離せない。

【参考サイト】COP21

(※写真提供:maziarz / Shutterstock.com

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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