オーストラリアのニューサウスウェールズ州とビクトリア州で2019年9月頃から始まった山火事は、すでに消失面積が北海道と岩手県の面積の合計より少し広い10万km2に到達。25人がすでに死亡。シドニー大学の推計によると野生動物4.8億頭が犠牲。同地域を生息地とするコアラも生息数の約30%に相当する8,000頭が死亡したと見られれている。家屋もニューサウスウェールズ州だけで1,500棟以上が焼失した。
米商務省海洋大気局の人工衛星画像によると、山火事で発生したヘイズ(煙霧)は、南半球を半分進み、アルゼンチンを越えるまでに広がっている。燃え広がっている原因は、記録的熱波による山の極度の乾燥。
(出所)NOAA
オーストラリア政府は、インフラ復興とメンタルヘルス対策で、今後2年間で20億豪ドル(約1,500億円)の支援を発表。しかし、対応が後手に回ったことや、山火事延焼の原因と目される気候変動対策への後ろ向きな姿勢から同国内での批判の声も高まっている。
ニューサウスウェールズ州では、すでに40人の少年を含む183人を放火の疑いで逮捕。24人は故意の放火、53人は火気厳禁の遵守違反、47人は火のついたたばこやマッチを廃棄したという。クイーンズランド州でも109人以上が起訴されている。
山火事被害に対しては、被害を受けているコアラに同情する声も多く、フェイスブックは1月10日、募金活動がフェイスブック上で把握できるだけでも5,000万米ドル(約55億円)が集まっていると発表した。
【参照ページ】More Than $50 Million Raised for Australia Wildfire Relief Efforts
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら