世界経済フォーラム(WEF)は10月11日、デトロイトで開催された世界経済フォーラムの「都市変革サミット」で、都市開発エコシステムでのサステナビリティ変革のための新たなイニシアチブ「都市変革アライアンス」を発足した。同サミットには世界中から26のイノベーション都市が出席した。
同イニシアチブは、世界経済フォーラムが運営する「都市変革センター」の活動の一つとして誕生した。同センターは、都市変革において、カーボンニュートラル&ネイチャーポジティブ、地域経済の発展、生活の質の向上の3つを優先事項と定め、官民連携を進めている。現在、14の地域事務所を構え、115以上の市政府が参画。10以上のプロジェクトやイニシアチブが誕生している。
都市変革アライアンスでは、デトロイトを拠点とする不動産大手ベッドロックと、カナダ経済開発機関のインベスト・オタワが初代の共同議長に就任。またあ世界経済フォーラムのイノベーション・プラットフォム「Uplink」とも接続し、行政、大企業、スタートアップが連携したプロジェクトのインキュベーションを行っていく。
その一環として、ベッドロックは同日、都市変革アライアンスの重要なインターフェースとなる新たな施設「Urban Tech Xchange」を創設した。デトロイトとクリーブランドにまたがる不動産100以上からなる同社の不動産ポートフォリオ内で、スタートアップ企業がソリューションを開発、テスト、拡大するためのインキュベーション施設として機能していく。イノベーターに重要なデータや物理的インフラへのアクセスを提供し、人間が都市環境とどのように相互作用するかを向上させる。
またインベスト・オタワは、2024年にアライアンス初のグローバル・ショーケースを開催。オタワ中心部の最先端研究開発施設「エリアX.O」に、世界中から官民の関係者を招致する。
またサンフランシスコでは、すでに、同地域のイノベーション・エコシステムへの投資を促進し、新たな官民連携を促進する方法について、最初のテストケースを開始している。世界経済フォーラムは、デロイト、セールスフォース、シティグループ、サンフランシスコ商工会議所の4社と提携し、「イエス・サンフランシスコ(Yes SF)アーバン・サステナビリティ・チャレンジ」を実施。UpLinkを活用し、140以上の企業やスタートアップがこのチャレンジに応じ、現在、ベイエリアや世界中から選ばれたトップイノベーターたちがサンフランシスコでビジネスを拡大。街の活性化に貢献するための作業が進められている。
【参照ページ】World Economic Forum Launches Global Initiative to Invest in Urban Innovation Ecosystems
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