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【国際】ICVCM、CCPラベルの取得申請開始。VCMI主張実践規範はCCPラベル取得を実質義務化

 国際的なボランタリーカーボンクレジット基準策定ガバナンス機関ICVCMは9月15日、カーボンクレジットの品質ラベルに関する「コアカーボン原則(CCP)」の取得申請受付を開始した。ボランタリーカーボンクレジットの活用では、実質的にCCPラベルを取得したクレジットを活用していくことになる。

【参考】【国際】ICVCM、ボランタリークレジットのCCP運用ルール完成。化石燃料関連は大幅制限(2023年7月31日)
【参考】【国際】ICVCM、CCPラベルの原則、審査フレームワーク、審査手順公表。ボランタリークレジット(2023年4月18日)

 CCPラベルは、カーボンクレジットの品質評価原則として、「実効的なガバナンス」「トラッキング」「透明性」「堅固な第三者認証」「追加性(アディショナリティ)」「永続性(パーマネンス)」「堅固な排出削減・除去の定量化」「二重計上禁止」「持続可能な開発のベネフィットとセーフガード」「カーボンニュートラル移行への貢献」の合計10の評価項目を掲げている。

 CCPラベルの取得申請ができる人・団体は、カーボンクレジットを購入する企業ではなく、カーボンクレジットを発行するプログラム機関となっている。すでにICAO(国際民間航空機関)のCORSIA適格プログラムに承認されているプログラムは、取得手続きが簡素化される。評価完了までの期間は、CORSIA適格プログラムでは約2ヶ月、それ以外のプログラムでは4ヶ月が予定されている。第1号の取得は年内に行われる予定。

 ICVCMは6月、ボランタリーカーボンオフセット(VCM)市場の国際ルール策定イニシアチブ「ボランタリーカーボン市場インテグリティ・イニシアチブ(VCMI)」との間で共同コミットメントを発表しており、クレジット創出をICVCMが、クレジット使用をVCMIがルール整備していくことで合意している。

【参考】【国際】ICVCMとVCMI、ボランタリーカーボンクレジットで共通品質フレームワークを共同整備へ(2023年6月27日)

 VCMIは6月28日、カーボンクレジット使用の国際ルールとして「主張実践規範(Claims Code of Practice)」を策定、発表している。同ルールでは、VCMIの基礎基準の遵守を要求しつつ、CCPラベルに準ずる品質基準を取得したカーボンクレジットのみを購入することを義務化。そのため、実質的にVCMI基準を満たすためには、CCPラベルの活用が同時に義務化された形となっている。

 VCMIの基礎基準では、毎年の二酸化炭素排出量の算定・公表、短期的な削減目標設定では科学的に基づく削減目標を設定、長期的な削減目標設定では2050年までのカーボンニュートラルへのコミット、目標達成が順調に推移していることを示す進捗状況の公表、パリ協定と整合性のある政策アドボカシーへのコミットの4つが盛り込まれている。

 VCMIでは、CCPラベル相当のクレジットが、購入量全体に占める割合が100%の場合には「プラチナ」、60%以上の場合は「ゴールド」、20%以上の場合は「シルバー」の3段階の等級を定めている。等級の主張は、各社が自主的に行うことができる。但し、VCMIは11月に「測定・報告・検証(MRV)保証枠組み」を発行する予定で、VCMIに関する自主訴求を行う場合は、第三者検証の取得が義務付けられる。

 基礎基準に含まれている「目標達成が順調に推移していることを示す進捗状況の公表」では、9月12日まで測定指標に関するパブリックコメントを募集。今後、判断方法を定めていく。

【参照ページ】Apply now for our new voluntary standards for carbon credits
【参照ページ】Global launch: New VCMI Claims Code to accelerate corporate use of voluntary carbon markets as part of net-zero pathways
【参照ページ】VCMI opens request for proposals to develop indicators to determine and define ‘on-track’ toward companies’ near-term emissions reduction targets

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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