国際漁業NGOの海洋管理協議会(MSC)は7月24日、気候変動により、西欧及び北欧の遠洋漁業に重大な影響が及ぶ可能性があると警鐘を鳴らした。関連論文や報告書を紹介し、漁獲枠設定も含めた対策を求めた。
同地域での主要水揚げ種は、サバ、ニシン、ブルーホワイティング(プタスダラ)は、北大西洋の比較的水温の低い地域で生息や繁殖を行っている。海水温が上昇すれば、産卵能力は下がり、魚の数の減少につながる。すでに、2005年から2015年の間に、ニシンの個体数が40%減少したところもあるという調査結果も出ている。
一方、同地域では、EU、英国、ノルウェー、アイスランド、デンマーク領フェロー諸島、デンマーク領グリーンランド、ロシア等の主要漁業国が、科学的助言に沿った総漁獲枠に合意できておらず、乱獲の懸念も高い。
MSCは、気候変動による魚の数の減少は、太平洋等でも起こる可能性があることを強調した。
またMSCは7月27日、「韓国海苔」で有名な韓国で、養殖企業シナン・バダが、海苔の養殖で世界初のMSC認証とASC認証の双方を取得したことも発表した。養殖場所は、全羅南道新安郡にある国連教育科学文化機関(UNESCO)の生態系保護区。野生種の種苗を活用し、海上養殖しているため、海藻生産カテゴリーが「Bi」に属し、MSCとASCの双方の対象となった。生産された海苔は、韓国健康食品大手プルムウォンが販売する。
【参照ページ】Warming seas in North East Atlantic could harm key fish stocks
【参照ページ】Seaweed products from UNESCO biodiversity spot to feature both MSC and ASC ecolabels
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