石油化学世界大手サウジアラビアのサウジ基礎産業公社(SABIC)は7月20日、蘭ブロックチェーン活用のソフトウェア開発スタートアップCircularise提供のソフトウェアを活用し、原材料から最終製品までのライフサイクル全体の二酸化炭素排出量とインパクトの評価実証を行うと発表した。
同ソフトウェアでは、バリューチェーン全体で使用された素材に関する情報を記録し、関係者全員でトラッキングすることが可能。調達場所や加工場所、製造法等を検証でき、生物多様性や人権への影響も把握できる。また、製品カーボンフットプリントの情報も可視化できる。
【参考】【国際】Circularise、シリーズAで16億円調達。デジタル製品パスポート。旭化成も出資(2022年11月30日)
従来、スコープ3算出では、信頼できるサプライチェーン上の二酸化炭素排出量データの流通が課題だった。Circulariseは、ブロックチェーン技術により、サプライチェーン全体のリスクを最小化し、透明性と説明責任を強化。データ収集に伴う管理作業の軽減にも寄与する。
SABICは、2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)が目標。2月には、サプライチェーン上でのサステナビリティ評価改善イニシアチブ「Together for Sustainability(TfS)」にも参画しており、製品カーボンフットプリント(PCF)算出手法の統一化や負担の大幅軽減を目指している。今回のアクションもその一環。
【参照ページ】SABIC LAUNCHES PILOT BLOCKCHAIN PROJECT TO ADVANCE EMISSIONS TRACKING & REDUCTIONS ACROSS VALUE CHAINS
【画像】SABIC
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