電子製品環境ラベル「EPEAT」を運営する米グローバル・エレクトロニクス・カウンシル(GEC)は5月16日、EPEAT気候基準の改訂を発表。スコープ3の二酸化炭素排出量や再生可能エネルギー調達を基準に追加した。
EPEATは、2006年に米環境保護庁(EPA)が支援し、ISO14024のタイプ1ラベルとして誕生。GECが運営している。製品毎に、IEEE1680やUL110に沿って必須基準項目と任意基準項目が設定されており、全ての必須基準項目を満たしている製品は「ブロンズ」、全ての必須基準項目を満たしたうえで、50%以上の任意基準項目を満たす製品が「シルバー」、任意基準項目を75%以上満たす製品が「ゴールド」として登録されている。
EPEATは従来、製品使用時のエネルギー消費、省資源、有害化学物質の削減、再生素材の使用等を基準していてきたが、今回、ライフサイクルでの二酸化炭素排出量、気候科学に基づく削減目標の設定、再生可能エネルギー調達等についても必須基準項目を設定した。
例えば、ライフサイクル全体の製品カーボンフットプリント(PCF)の算定と第三者保証、企業単位のスコープ1、2、3の算出と第三者保証の取得を必須基準項目として設定。さらに、最終商品のエンドユーザーへの出荷に関する輸送時の排出量と、各製品群で一つ以上の製品について包括的なライフサイクルアセスメント(LCA)を実施することを任意基準項目として設定した。
再生可能エネルギー調達では、通常の電源ミックス以外に、12.5%の再生可能エネルギー調達を必須基準目標として設定。但し、RE100テクニカル基準5.2を満たす場所に位置している場合は、同要件の遵守が免除される。
EPEATラベルの取得製品は、2025年末までに新基準を満たさなければならない。EPEATラベルは現在、PC、携帯電話、テレビ、サーバー、太陽光発電モジュール、画像機器の6品目が対象となっている。
【参照ページ】Global Electronics Council Releases Criteria to Accelerate Decarbonization of Electronics
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