飲料世界大手デンマークのカールスバーグは8月26日、同社のカールスバーグ研究所が、作物の収量、気候耐性、品質などを高める非遺伝子組み換え育種法「FIND-IT」を発明したと発表した。
FIND-IT(Fast Identification of Nucleotide variants by DigITal PCR)は、標的の遺伝子変異の超高速同定と分離が可能な技術。従来PCR比で1,000倍の感度を持つドロップレットデジタルPCR(ddPCR)技術を活用し、大規模な変異遺伝子ライブラリーから標的の変異体を容易にスクリーニングできる。形質転換、クローニング、酵素ステップを必要とせず、遺伝子組換えの規制の対象外なため、エリート作物への適用が可能。
同技術を活用し、時間を要する技術的ステップを最小限に抑えることで、遺伝資源の進化を加速。気候変動に伴う気温上昇と世界人口が拡大で、2050年までに90億から100億人の食糧需要が満たせなくなると予測される中、解決の糸口となることが期待される。
FIND-ITでは、大麦、酵母、細菌等、穀物だけでなく微生物も含めた超高速改良が可能。同社は、実験室からフィールド実験での評価、製品開発までの開発プロセスを加速し、醸造や食品製造等での持続可能な農業の実現を目指す。
【参照ページ】Carlsberg Research Lab invents a new, ultra-fast breeding technology to develop the crops of the future
【参照ページ】FIND-IT: Accelerated trait development for a green evolution
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