世界経済フォーラム(WEF)の「共通目的データ・イニシアチブ(DCPI)」は12月15日、コロンビア政府と実施していたプロジェクトの結果を報告。官民データ共有のためのフレームワークを開発したと発表した。世界経済フォーラムのコロンビア第4次産業革命センター(C4IRコロンビア)もプロジェクトに参画していた。
同プロジェクトは、マルチステークホルダー・コミュニティが実施主体。同組織は、25カ国60組織から150人以上の企業リーダー、学者、政府関係者で構成。PwCコロンビア、コロンビア政府、世界経済フォーラムのDCPIが運営を主導した。
【参考】【国際】世界経済フォーラム、共通目的データ・イニシアチブの成果第1弾発表。日本でのデータ取引市場設計も(2021年8月14日)
同プロジェクトは、データ駆動型の経済への移行を目指すアクションの一環として実施されており、コロンビア政府の国家デジタル化戦略とも連動している。今回は、エネルギーのサプライチェーンが脆弱化していることを背景とし、同国のエネルギー部門におけるカーボンニュートラル・トランジションに焦点を当て、電力関連のデータ・インサイト・モデルをエネルギー部門に適用した。
特に今回のプロジェクトでは、市民の間でのデータ利用に関する信頼性の欠如が重要なポイントとなった。2021年秋に行われたVISAの消費者エンパワーメント調査では、コロンビアのインターネット接続人口のうち、自分のデータを完全にコントロールできていると感じている人はわずか9%で、89%が少なくとも自分のデータの使用方法を、よりコントロールできる選択肢を求めていることがわかった。
これを受けて、VISAを共同開発者として、新たな同意メカニズムを介して信頼を強化するための仕組みが設計された。2022年前半には、個人の同意取得を強化するツールキットもリリースする予定。同ツールキットは、データ交換におけるデータの内部管理方法、ユーザーとの商取引、基盤となる技術アーキテクチャの観点から、望ましい在り方を模索する。すでに、C4IRコロンビアとメデジン市で、2022年の官民データ交換のためのモデルを実証することが決まっている。
【参照ページ】World Economic Forum Develops Framework to Transition Colombia to Data-Driven Economy
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