医薬品大手独メルクは2月15日、医薬品や医療システム・サービスへサステナビリティを統合するための同社フレームワーク「デザイン・フォー・サステナビリティ(DfS)」をアップデートしたと発表した。2030年までにバリューチェーン全体でサステナビリティの統合を図る。
同フレームワークは、「開発」「コンサルティング」「再設計」の3分野で構成。各分野の環境インパクト特定、関連目標の設定、製品サステナビリティ特性の測定を実施している。同社は、環境影響の小さい新製品を提供し、顧客企業に対し、エネルギー、廃棄物、水等の主要分野でサステナビリティ目標を達成することに資する製品の開発を進めている。
同社は、2014年にDfSを社内プログラムとして開始。2020年時点で新たに23のサステナビリティ指標を加えて内容をアップデートした。これにより考慮分野は、環境・人体影響、素材、サプライヤー・製造、エネルギー・二酸化炭素排出、包装・容器、ユーザビリティ・イノベーション、サーキュラーエコノミーの7つとなった。
開発では、同社内の研究者と顧客企業と協働。研究所のプラスチックや包装・容器削減に寄与する無菌フィルター「Stericup E」と「Steritop E」等、サステナブルなソリューションを提供する。
コンサルティングでは、農業・消費財企業と協働。研究や事業活動において、環境にやさしい化学設計を採用する。革製造では、皮革工業と協働し、代替成分を導入。安全性と持続可能性を高め、収量も改善した。
再設計では、同社開発の業界初となる化学製品環境影響評価ツール「DOZN」を活用。12原則に基づき、類似の化学物質、合成方法、化学プロセスの環境影響と比較する。同ツールを活用することで、研究者は、資源消費量の削減、省エネ性能の向上、環境・人体影響の最小化等、重要なサステナビリティ指標を導入し、定量化の軸を特定できる。
【参照ページ】Merck Enhances Design for Sustainability Framework, Offers Customers Data-Driven Insights for Greener Solutions
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