英宇宙庁と英ビジネス・エネルギー・産業戦略省は11月14日、宇宙空間で大型人工衛星を用いて太陽光発電を行い、高周波の形で地球に送電する「宇宙太陽光発電(SBSP)」に関する調査を開始した。
宇宙太陽光発電を実現するには、巨大な太陽光発電パネルを搭載した人工衛星に加え、電気を高周波に変換して安全に地上に送電した後、送配電ネットワークに連系するプロセスを確立する必要がある。同様のアイデアは、1941年に米科学者で作家のアイザック・アシモフが科学小説の中で示したもの。今回英政府として本格的な調査を開始する。調査は、Frazer-Nash Consultancyが受託した。
これまで、スペースシャトルの打ち上げコストやその重量の問題で、宇宙太陽光発電は不可能と考えられてきた。だが、人工衛星の軽量化や、無線による送電技術が発達してきたことを受け、実現性に活路が見いだされてきている。
英政府は、2050年カーボンニュートラル達成を法定目標として掲げており、宇宙太陽光発電もそのオプションとして検討していきたい思惑がある。同調査では、2050年までに運用可能な宇宙太陽光発電を展開するための技術計画を作成する。また、宇宙セクターで豊富な実績を持つマクロ経済調査企業のオックスフォード・エコノミクスも調査に協力する。
【参照ページ】UK government commissions space solar power stations research
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