EUの専門機関の一つ、欧州化学機関(ECHA)の加盟国委員会(MSC)は6月16日、主に食品用の容器等の原料に使用されているビスフェノールA(BPA)を、REACH規則の対象となる高懸念物質(SVHCs)候補物質リスト(Candidate List)に追加した。ビスフェノールAはすでに、生殖障害作用の可能性があると高懸念物質候補リスト入りしていたが、今回フランス政府が「内分泌攪乱作用がある」と提案し、加盟国が全会一致で同意した。この理由でもSVHCs候補リスト入りすることが決まった。
同様に、主に難燃剤として使われているペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)もSVHC候補物質リストに追加された。同物質はスウェーデン政府が、「耐性が強く、生体内蓄積性が高い」と主張。こちらも全会一致でリスト入りが決まった。
SVHC候補物質リスト入りした物質は、今後EU域内での使用に特別な許可が必要な「認可対象物質」になる候補として位置づけられるため、「候補リスト」と呼ばれている。候補物質リストに掲載されると、生産、加工、輸入、販売者は、0.1%(重量パーセント)を超えるSVFC含有製品について、それら物質を含むこと等を取引相手に伝える義務を負う。また、事業者単位で全ての製品に含まれる各SVHCの総量が年間1tを超える場合、ECHAに報告する義務を負う。
【参照ページ】MSC unanimously agrees that Bisphenol A is an endocrine disruptor
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