Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【国際】IMD世界競争力ランキング2017、首位香港、2位スイス。日本は昨年同様26位

 スイスのビジネススクールIMDの世界競争力センター(IMD World Competitiveness Centre)は5月31日、国ごとの競争力を示した2017年版「世界競争力ランキング(World Competitiveness Ranking)」を発表した。同センターは1989年に同ランキングの発表を開始し今年で29回目。2017年版は世界主要国63ヶ国・地域が対象となり、昨年版と比べキプロスとサウジアラビアが加わり2ヶ国増えた。

 同ランキングでは、260の指標を用いて集計。指標の約3分の2は雇用統計や貿易統計といった公式定量データを基にしており、残り3分の1は、腐敗、環境問題、生活の質等の問題に対する認識を世界経済フォーラム(WEF)が実施している経営幹部意見調査「Executive Opinion Survey」の結果をもとに算出。同調査では今年度版は6,250以上の回答を得た。

 国ごとの競争力を測るランキングでは、他に世界経済フォーラムが発表している「Global Competitiveness Report 2016-2017(2016-2017 世界競争力レポート)」がある。これら2つが世界的に非常に有名。

IMD世界競争力ランキング2017

  1. 香港
  2. スイス
  3.   

  4. シンガポール
  5. 米国
  6. オランダ
  7. アイルランド
  8. デンマーク
  9. ルクセンブルク
  10. スウェーデン
  11. アラブ首長国連邦
  12. ノルウェー
  13. カナダ
  14. ドイツ
  15. 台湾
  16. フィンランド
  17. ニュージーランド
  18. カタール
  19. 中国
  20. 英国
  21. アイスランド

 首位と2位は昨年と同じく香港とスイス。シンガポールは1位に順位を上げ3位となり、反対に米国が3位から4位に下がり、過去5年間で最低となった。昨年8位だっオランダは5位となり躍進した。日本は昨年と同様26位だった。

 香港は全体的なランキングの優位性を強化し、昨年に続いてトップの座を占めた。スイスとシンガポールが、2位と3位になり、昨年3位だった米国は4位に後退して、これまでの5年間で最低の位置づけだ。昨年8位だっオランダは5位となり躍進が目立つ。同センターのアルトゥーロ・ブリス(Arturo Bris)教授は、ランクが上がった国において際立っている指標は、生産性に加え、政府および企業の効率性に関連していると指摘。「これらの国々は、開放度と生産性を促進するビジネスフレンドリーな環境を維持している。昨年の25位からランクが7つ上がって18位へと躍進した中国の場合、国際貿易の強化拡大が背景にある。それが経済の向上と政府および企業の効率化を牽引している」と述べている。
 
 一方、ランキングの下位に来ている国々の多くは政治的、経済的な混乱を経験している。同教授は「ウクライナ(60位)、ブラジル(61位)、ベネズエラ(63位)などの国々は、政治的な問題についてニュースで報道されている通りだ。それらの問題が政府の効率性の低下とランキングの低下の根本にある」と語る。

 また、今年度からは、IT分野に焦点を当てた競争力を測る2017年度「World Digital Competitiveness Ranking」も発表した。このランキングでは、政府の業務、ビジネスモデル、社会全体の変革につながるIT政策の指標で評価される。

IMD世界デジタル競争力ランキング2017

  1. シンガポール
  2. スウェーデン
  3. 米国
  4. フィンランド
  5. デンマーク
  6. オランダ
  7. 香港
  8. カナダ
  9. ノルウェー
  10. 英国
  11. 台湾
  12. イスラエル
  13. ニュージーランド
  14. オーストラリア
  15. オーストリア
  16. ドイツ
  17. アラブ首長国連邦
  18. 韓国
  19. ルクセンブルク
  20. アイルランド

 上位には、シンガポール、スウェーデン、米国、フィンランド、デンマークがランクインしており、ブリス教授は 「(デジタル技術に関して)支持的かつ包括的な政府機関が技術革新を推し進めていることは間違いない」と解説。シンガポールとスウェーデンは、海外の有能な人材の受け入れを容易にする規則等を採用し、国内の人材を補完し、人的資源に関して有利な方策を展開しているという。また米国政府は、科学の総合的な発展とアイデアの創出に多くを投資し、歴史的に政府が技術革新を支援してきた。このことは、デジタル競争の最中にある国々では、政府が新技術の進展を促進しなければならないことを示していると同教授は指摘する。いくつかの例外を除いて、デジタル競争力ランキング上位10位の多くが総合ランキングでも上位に入った。日本は比較として示された2014年時点の23位から4位順位を下げ27位。

【参照ページ】New competitive global elite emerges in IMD business school’s latest world competitiveness ranking

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。