オーストラリア・ビクトリア州政府のアンドリュー首相は8月30日、ビクトリア州全土において水圧破砕や炭層ガス(オーストラリアではコール・シーム・ガスと呼ばれる)といった新しい手法による炭鉱の開発を恒久的に禁止することを明らかにした。今年中にビクトリア州政府議会での法整備を目指す。アンドリュー首相は19万人が従事する農家の健康リスクや環境保護を理由として挙げた。ビクトリア州では州民から州議会に対して調査を要請する嘆願書が約1,600通寄せられており、州議会も調査に乗り出していた。ビクトリア州は、オーストラリア全体で食糧や繊維生産トップの州であり、産業規模は約116億豪ドル。
州議会によって新法が制定されるまでは、水圧破砕など新手法を暫定的に禁止している現行法で対応する。政府は同時に、この暫定禁止期間を2020年6月30日まで延長することも検討しており、水圧破壊の禁止も含まれる。政府は今回の恒久的禁止を法整備するにあたり、広範囲な科学的研究も実施していく考えだ。こうした研究は、科学者のAmanda Caples氏が統括するチームによって監督されると同時に現地の農家や産業、コミュニティ関係者の参加も呼びかける。
【参照ページ】VICTORIA BANS FRACKING TO PROTECT FARMERS
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