世界酒造メーカー大手、英ディアジオ社と国連訓練調査研究所(UNITAR)は5月30日、2年間にわたり交通安全を推進するためのパートナシップを締結した。同パートナシップの目的は世界的な交通安全の強化と、交通事故による死亡・怪我の事案を減らすための制度強化と個人意識の醸成だ。
現状、交通事故により年間120万人の人が犠牲になり、新興国の開発・健康に大いに悪影響を与えている。DiageoとUnitarはとりわけ飲酒運転を撲滅するための対策に取り組む予定だ。具体的には、2016年7月から、交通事故による死亡率が最も高い国を中心に、アフリカ、アジア、南アメリカの3つの大陸にまたがる15か国で訓練・研修活動を実施していく。さらに、イベント、研修ワークショップ、ロードショー、交通安全をテーマとする国際会議などに参加し、60か国で合計約6,000人の公務員、若者、関係者にトレーニングを実施する。
Diageoが今回UNITARのパートナーとして選出されたのは、同社がこれまでの飲酒運転撲滅運動に積極的に関わってきた実績があったためだ。メキシコ、ガーナ、中国で抜き打ちの呼気検査といった認知されやすい対策への支援、無料の公共交通事業への投資、まだ飲酒運転に関する規定がなかった国において血中アルコール濃度に関する規定の新設など、飲酒運転を解決するための実績事例が多数ある。
UNITARの理事兼国連事務次長を務めるNikhil Seth氏は今回の締結にあたり、「このパートナシップを実行できることが大変光栄だ。持続可能な開発のための2030アジェンダを実現するためには、今回のような民間企業との革新的なパートナシップが必要不可欠だ。様々なステークホルダーが多様性のあるノウハウ・リソースを合わせることで、共通の課題に取り組むことが可能だ。行動する時間が来た」と語った。
【参照ページ】Diageo and UNITAR sign strategic partnership agreement on road safety
【企業サイト】Diageo
【機関サイト】UNITAR
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