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【イタリア】エネル、リンク・ボンド4400億円発行。排出係数がSPTで金利ステップアップ

 エネルギー世界大手イタリアのエネルは7月8日、同社オランダ金融子会社のエネル・ファイナンス・インターナショナル(EFI)を通じ、サステナビリティ・リンク・ボンドを40億米ドル(約4,400億円)発行した。発行額で史上最大。4つのトランシェで構成している。同社は6月にも、32.5億ユーロ(約4,200億円)のサステナビリティ・リンク・ボンドを発行している。

 4つのトランシェの構成は、

  • 5年債:12.5億米ドル。金利1.375%。サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPT)は電力の排出係数148gCO2eq/kWh。2023年末時点で未達成の場合金利が25bp上昇(ステップアップ)。
  • 7年債:10億米ドル。金利1.875%。SPTと未達成の発動条件は5年債と同様。
  • 10年債:10億米ドル。金利2.250%。SPTと未達成の発動条件は5年債と同様。
  • 20年債:7.5億米ドル。金利2.875%。サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPT)は電力の排出係数82gCO2eq/kWh。2030年末時点で未達成の場合金利が25bp上昇。

 2030年の排出係数82gCO2eq/kWhは、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)からも承認されている。

 同社の信用格付は、S&PでBBB+、ムーディーズでBaa1、フィッチでA-。セカンドオピニオンは、V.E(旧VigeoEiris)。引受は、バークレイズ、BNPパリバ、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、クレディ・アグリコル、クレディ・スイス、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、みずほ証券、モルガン・スタンレー、ソシエテ・ジェネラル、SMBC日興証券。発行額に対し、3倍もの注文が入った。

 同社は2050年カーボンニュートラルを戦略として発表済み。今回の調達資金は、EFIの社債発行残高60億米ドルのリファイナンスに充てられる。同社は、ESG債(サステナブルボンド)での負債比率を、2023年までに48%、2030年までに70%以上にする目標をも設定している。サステナブルボンドでは、2021年1月にフレームワークを改訂し、V.Eが、国際資本市場協会(ICMA)のサステナビリティ・リンク・ボンド原則(SLBP)と、ローン市場協会(LMA)等のサステナビリティ・リンク・ローン原則(SLLP)に準拠していることを確認している。

【参照ページ】Enel places record-breaking multi-tranche 4 billion U.S. dollar Sustainability-Linked bond in the U.S. and international markets, further accelerating the achievement of its sustainable finance targets

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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