中国電気自動車(EV)バッテリー大手Svolt Energy Technology(蜂巣能源科技)は11月17日、ドイツ・ザールラント州にバッテリーの新工場を建設すると発表。欧州市場に進出する。投資額は20億ユーロ(約2,500億円)。2022年中旬には稼働し、2023年末までにフル生産体制に入る。年間のバッテリー生産設備能力は24GWh。
同社は、2018年に長城汽車の動力電池事業部がスピンアウトし創業。2017年11月には、江蘇省常州市で工場が稼働し、12月には最初の製品を顧客納品した。すでに中国のEVメーカーだけでなく、欧州企業からも受注を決めている。同社は5月18日、独自に開発した2種類のコバルトフリー電池を開発し、早ければ2021年6月から量産体制に入ることも表明していた。コバルトは、採掘での森林破壊や児童労働、また資源の希少性や価格等の問題を抱えており、テスラ等は、搭載するEVバッテリーをコバルトフリーバッテリーにする目標を掲げている。
【参考】【日本】パナソニック、車載リチウムイオン電池でコバルト使用を将来ゼロに。米テスラも要望(2018年6月5日)
【参考】【国際】電気自動車バッテリー原料のリチウム・コバルトが抱える価格高騰リスク。英研究所分析(2017年9月5日)
同社が開発したコバルトフリーバッテリーは、「Hプラットフォーム」と「Eプラットフォーム」の2種類があり、Hプラットフォームはハイエンドモデル向け。1kg当たり235Whを実現し、航続距離は800km以上。バッテリー寿命も3,000サイクルを超える。すでに2021年から長城汽車のEVに供給することが決まっている。
同社は3月に日本法人の蜂巣能源日本技研を横浜市に設立している。日本市場での展開も狙っている。
【参照ページ】蜂巢能源正式选定德国萨尔州建设电池工厂
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