EUの欧州環境庁(EEA)は7月9日、建設業での鉄鋼、セメント、コンクリートの使用量を削減し、サーキュラーエコノミー型にシフトすることで、同業界の二酸化炭素排出量を61%削減することに寄与することを示した分析レポートを発表した。
今回のレポートは、建設業での設計、施工、使用、解体、廃棄物マネジメントまでの一連のライフサイクル全体を対象とし、サーキュラーエコノミー化により大きな改善効果を得られる分野を特定した。その結果、各フローでは各々、大きな改善要素が見いだされたが、とりわけ二酸化炭素排出量の大きい鉄鋼、セメント、コンクリートについては、使用量を減らすための設計や施工を実現するとともに、廃棄物の再利用及びリサイクルをすることで、大きな二酸化炭素排出量の削減効果があることが導かれた。
(出所)EEA
また、稼働率を向上することで2015年比で二酸化炭素排出量を11%削減できることがわかった。分解可能型の建設設計では、不動産寿命が80年間と考えると2050年までに効果は現れないため、わずか1%の削減にとどまるとの算出結果となった。但し、より長期では効果が期待できるとし、サーキュラーエコノミー型の設計・解体についても期待感を示した。
【参照ページ】Greater circularity in the buildings sector can lead to major cuts in greenhouse gas emissions
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