化学世界大手独BASFと風力タービン製造中国最大手の明陽風電集団(Mingyang)は7月21日、合弁会社Mingyang BASF New Energyを設立し、中国広東省湛江市で洋上風力発電所を共同で建設・運営することに合意したと発表した。出資比率は、明陽風電集団が90%、BASFが10%。中国企業とドイツ企業の合同洋上風力発電は今回が初。
今回の洋上風力発電所建設は、BASFが中国南部の湛江で建設を進めているフェアブント・プロジェクトの一環。BASFの「フェアブント」は、基礎化学品から高付加価値製品までのバリューチェーンを一気通貫で整え、同社単独で技術開発と生産を超効率的に行う工業集積団地のこと。ドイツのルートヴィヒスハーフェン、ベルギーのアントワープ、そして湛江が同社3番目のフェアブントとなる。
湛江フェアブント建設の総投資額は100億ユーロ(約1.6兆円)と同社最大。2018年7月に構想が発表され、2019年11月に着工。一部は2022年から稼働開始しており、2030年までに全拠点が完成する予定。
同社は2050年までにスコープ3を含めたカーボンニュートラルを標榜しており、湛江フェアブントの建設設計当初から大幅な低炭素型プラントに仕上げることが追求されている。使用電力では、2025年までに再生可能エネルギー100%でのフェアブント運営を目標として掲げており、2022年3月には、国家電力投資公司(SPIC)との間で25年間の再生可能エネルギー電力購入契約(PPA)が締結されている。
今回の発表は、さらに再生可能エネルギー電源の確保を強化するというもの。中国広東省湛江市に、設備容量500MWの洋上風力発電所を建設。同風力発電所は2025年に本格稼働予定で、発電した電力は湛江フェアブントに供給される。
【参照ページ】BASF and Mingyang form joint venture for offshore wind farm in South China
【参照ページ】BASF to accelerate supply of renewable electricity to its Zhanjiang Verbund site
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