世界保健機関(WHO)は7月26日、必須医薬品モデルリスト(EML)及び小児用必須医薬品モデルリスト(EMLc)の2023版を発表した。同リストは1977年に初発表され、特に発展途上国に対し、各疾病毎に費用対効果の高い医薬品を明示する役割を果たしている。
同リストに掲載される必須医薬品の選定と使用法の設定は、WHOの専門家委員会が判定を行った。今回の改訂では、100以上の医薬品と製剤を含む85の申請が検討された。結果、EMLの登録数が502品目、EMLcでは361品目となった。
また同専門家委員会の勧告では、医薬品の追加だけでなく、変更、削除、及び推奨しない医薬品の決定も含められている。改訂された必須医薬品リストには、成人向け24品目、小児向け12品目の新薬が含まれ、すでにリストアップされている16品目についても新用途が明記された。また、EMLの19品目とEMLcの48品目の新剤形が追加されました。
感染症に関しては、カルバペネム耐性緑膿菌の抗生物質セフトロザン+タゾバクタム、多剤耐性またはリファンピシン耐性結核治療薬としてプレトマニド、成人C型慢性肝炎ウイルス感染症治療薬としてラビダスビル等が選ばれた。エボラウイルス感染症に対するモノクローナル抗体も入った。その他、多発性硬化症、癌、心血管疾患、糖尿病等の治療薬からも新たにリスト入りした。
EMLやEMLcに掲載された医薬品については、医薬品アクセスの重要な対象となる。
【参照ページ】WHO endorses landmark public health decisions on Essential Medicines for Multiple Sclerosis
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