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【スペイン】風力発電関連10社、風力タービンの修理・リサイクル合弁会社始動。10億円投資へ

 風力発電関連10社は7月15日、風力発電の修理・改修・リサイクル合弁会社RenerCycleの増資を発表。RenerCycleが事業を本格始動すると発表した。

 RenerCycleの設立構想は、風力発電関連17社と、EUの欧州イノベーション・技術機構(EIT)のエネルギー分野のハブ組織「EIT InnoEnergy」が、2022年9月に発表。開発事業者ではオナ・エナジー、Elecnor傘下のEnerfin、メーカーやサービス事業者ではNordex、Ingeteam、Inpre、Laulagun Bearings、Mekatar、Hine、Frenos Iruña、Lizarte、Saprem、Sincro Mecánica、Tetrace、Abintus Engineering、Eo6 Ingeniería、投資家ではSidenorとEnholの合弁会社Sidenholが設立イベントに結集した。

 欧州では、2030年までに、耐用年数が20年を超える風力タービンが5万基以上になると推定されており、スペインとドイツがそれぞれ1万6,000基以上と、廃炉になる風力タービンが最も多い市場となる。重量では2030年までの風力発電タービンの廃棄が50万t以上、スペインだけで17万tにもなる。すでに欧州の風力発電業界は、2025年までに廃棄された風力発電ブレード等の埋立処分を禁止する法規制制定を支持しており、今回のスペインでの合弁会社設立にもつながった。

 RenerCycleの事前事業計画では、今後3年間で1,000万ユーロの投資と、最大50人の雇用創出を見込むとしており、スペインのナバラ州政府も支援を表明。ナバラ州の戦略プロジェクトにも位置づけられた。

 今回の出資を含め、現在までに出資参画を決めた企業は10社。具体的にはアクシオナ・エネルギア、RWE、Enholグループ、Enerfin、Nordex、Ingeteam、Tetrace、EO6 Engineering、Abintus Consulting & Innovation、EIT InnoEnergy。

 RenerCycleは今回の発表を受け、ナバラ州に650万ユーロ(約10億円)の第1弾投資を予定している。運営とロジスティクスを担うセンターを同州に設置し、2025年末に完成予定。敷地面積は9,000m2。風力タービンの修理や、金属材料、複合材料、有機材料のリサイクル等の事業を展開していく。

 今回出資を決めたアクシオナ・エネルギアは現在、ライフサイクルで発生する廃棄物の98%以上をリサイクル、有価化、再利用している。今後、風力タービンの解体や再利用に関する知見を同イニシアチブに共有していく。また、耐用年数を迎えた風力発電所からの部品供給も開始する。

【参照ページ】RenerCycle closes its second round of capital increase in less than a year and appoints Javier Villanueva as Chief Executive Officer
【参照ページ】RenerCycle is created to offer industrial solutions of circular economy to the renewable sector
【参照ページ】ACCIONA Energía participates in RenerCycle, provider of circular economy solutions for the wind energy sector

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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