世界保健機関(WHO)は6月22日、薬剤耐性(AMR)で最も緊急な人類の健康上の優先課題として40の研究課題を特定。2030年までに解決しなければならない薬剤耐性菌、真菌、結核菌に関する課題を概説した。
AMRとは、抗生物質に対する耐性を細菌が獲得し、細菌感染に対する治療を無効化してしまうもの。耐性菌による感染症は死亡者数および経済的コストにおいて、新型コロナウイルス感染症を上回る可能性が指摘されており、2019年だけで500万人の死亡に関連していると言われている。2050年までにAMRは世界経済に100兆米ドルの損失をもたらす可能性がある。
【参考】【国際】IFPMA、薬剤耐性菌対策で1070億円ファンド設立。2050年まで毎年死者千万人のおそれ(2020年7月12日)
今回特定された研究課題は、過去10年間に発表された関連文書3,000本以上のレビューに基づいて作成された。レビュー後に、未解決の問題や知識のギャップを2,000件特定し、AMRの専門家の大規模グループが整理。優先順位をつけた上で、今回の40件に絞られた。重要課題に研究リソースを集中させ、対策を強化する考え。
【参照ページ】WHO outlines 40 research priorities on antimicrobial resistance
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら