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【国際】世界「男女平等ランキング2023」、日本は125位で史上ワースト。G7ダントツ最下位

 世界経済フォーラム(WEF)は6月20日、各国のジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global Gender Gap Report)2023」を発表し、毎年発表している2023年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」を公表した。対象は世界146カ国。

 同指数では、「ジェンダー間の経済的参加度および機会」「教育達成度」「健康と生存」「政治的エンパワーメント」の4種類の指標を基に格差を算定し、ランキング付けされている。

 ジェンダー格差が少ない1位から5位までは、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、ニュージーランド、スウェーデン。日本は125位で、昨年の116位から9つ順位を下げ、過去ワーストの順位となった。

 その他、ドイツ6位、英国15位、カナダ30位、フランス40位、米国43位、イタリア79位で、日本はG7の中で圧倒的に最下位。韓国は105位、中国は107位で日本より上だった。今回はフランス、米国、イタリアも大きく順位を落とした。

 一方、順位を大きく順位を伸ばしたのは、ラトビア(26位→13位)、エストニア(52位→30位)、ジャマイカ(38位→24位)、オーストラリア(43位→26位)、チリ(47位→27位)、リベリア(78位→39位)、コロンビア(75位→42位)、ホンジュラス(82→53位)等。評価手法は変わっておらず、女性閣僚が増えたことで、政治的エンパワーメントのスコアが上昇した国が多い。

ジェンダー・ギャップ指数 2023

※括弧内は昨年順位

  1. アイスランド(1)
  2. ノルウェー(3)
  3. フィンランド(2)
  4. ニュージーランド(4)
  5. スウェーデン(5)
  6. ドイツ(10)
  7. ニカラグア(7)
  8. ナミビア(8)
  9. リトアニア(11)
  10. ベルギー(14)

 ランキングは上位は例年通り北欧諸国。アイスランドは13年連続で首位の座についた。北欧諸国は、評価指標のうち最も差が出やすい「政治的エンパワーメント」で非常に高いスコアを叩き出している。また次に差が出やすい「経済的参加度および機会」でもスコアが高い。一方、「教育達成度」と「健康と生存」では、首位アイスランドから日本までの間ではほとんど差が出ていない。

 北欧諸国の中では相対的に順位の低い23位デンマークは「政治的エンパワーメント」「経済的参加度および機会」が足を引っ張っている。逆に、上位にいるニカラグアや、12位のルワンダ等の中南米やアフリカの発展途上国は、内戦の影響で男性が多数命を落とした結果、女性の政治家や従業員割合が多くなり、「政治的エンパワーメント」のスコアが高い。

 日本は、過去概ね100位から110位の間にいたが、2020年に史上最下位の121位にまで転落し、2021年は120位。2022年116位と多少上昇したが、今回いっきに転落した。日本の評価は、項目ごとに優劣がはっきりしている。読み書き能力、初等教育(小学校)、中等教育(中学校・高校)、出生率の分野では、男女間に不平等は見られないという評価で昨年同様世界1位タイのランク。

 一方、労働所得、政治家・管理職、国会議員、閣僚では、男女間に差が大きいとの評価で世界ランクがいずれも100位以下。加えて、大学や大学院での高等教育についても105位と大きく下がった。その中でも、最も低いのが、政治家・管理職数で133位、国会議員数でも131位、閣僚数で128位とかなり低い。その他の項目でも50位以内に入った項目はゼロ。

 経済分野での日本のランクは、賃金格差が75位の最高位で、労働力参加81位、所得100位といずれもかなり低い。

 中国も男女差別がある国のように見えるが、高等教育では男女平等と評価され世界ランク1位を取得。一方で中等教育、出生率、平均余命では男女差があると評価されており日本とは全く逆の傾向。ちなみに中国の国会議員数ランクは80位と日本よりもかなり高い。

 日本では、国会議員、政治家・経営管理職、教授・専門職、高等教育(大学・大学院)等、社会のリーダーシップを発揮すべき分野で、ダイバーシティは評価が著しく低い状態がずっと続いている。

【参照ページ】Global Gender Gap Report 2022

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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