デンマーク電力大手オーステッドは6月8日、エネルギー企業として世界初のブルーボンドを私募債で1億ユーロ(約150億円)発行したと発表した。年限は5年、固定金利3.625%。資金使途は、沖合の生物多様性の保全・再生に向けたイノベーションや、グリーン海運燃料の開発等の持続可能な海運への投資。
同社は2021年、2030年以降に同社が進める再生可能エネルギープロジェクト全てで、生物多様性へのネットポジティブを実現するという目標を発表。すでに、海洋生態系の回復に向け、塩沼や海草の再生、北海での3Dプリンターによるサンゴ礁の修復等の実証等を進めてきた。
今回、国際金融公社(IFC)のブルーファイナンスガイドラインに準拠し、ブルーボンドを発行。資金使途として掲げた海洋生物多様性保全では、人工魚礁の創出等の革新的な新技術を実証導入。グリーン海運燃料では、スウェーデンの「FlagshipONE」等を通じ、再生可能エネルギー電力と生物由来二酸化炭素を利用して、eメタノールを合成することを検討している。
同ボンドに対しては、オランダ公務員年金基金ABPが5,000万ユーロ投資した。
また同社は6月6日、米国内の同社プロジェクトでの使用済み太陽光発電パネルの処理とリサイクルに向け、太陽光発電パネルリサイクル米SOLARCYCLEとパートナーシップを締結した。
米テキサス州にあるSOLARCYCLEのリサイクル施設では、使用済み太陽光発電パネルから銀、銅、アルミニウム、ガラス、シリコン等を抽出。新たな高効率太陽光発電パネルの再生原料として活用する。
従来、太陽光発電パネルのリサイクル機会は限定的で、現在では埋立が一般的。両社は今後、バージン材料への依存度を下げるため、使用済みの太陽光発電パネルの再利用やリサイクルを進める。
【参照ページ】Ørsted becomes world’s first energy company to issue blue bonds
【参照ページ】Ørsted commits to reuse or recycle all solar panels
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