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【国際】ATNI、NPMフレームワーク策定プロジェクト発足。WBCSDが支援。栄養分野のESG

 企業栄養評価の国際団体「栄養アクセス・インデックス(Access to Nutrition Index:ATNI)」は6月9日、健康的な食品の定義に関するプロジェクトを発足すると発表した。ピクテ財団から資金を拠出。持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)からメンバー招集の支援を受ける。

 今回ATNIは、投資家にとって栄養の重要性はますます高まっており、食品企業は公衆衛生への影響を改善するようプレッシャーをかけられていると指摘。公衆衛生への投資は、健康を改善するだけでなく、公平性を高め、経済と気候の回復力を促進することにつながると言及した。

 今回のプロジェクトの狙いは、栄養に関する投資家の投資戦略を改善するため、健康的な食生活を奨励し、あらゆる形態の栄養不良に対処するために、企業の行動を評価し、説明責任を果たすことと説明。そのため、「健康的な食品」の定義を確立し、共通の尺度を構築していく。

 特に、日本でも注目を集める「栄養プロファイルモデル(NPM)」の在り方に着目。NPMは、栄養成分や健康への影響によって食品を分類または点数化する仕組みで、栄養評価ツールとして役立つ。しかし、現在までに、世界には100以上のNPMが存在し、モデル間の不一致は、政府、食品メーカー、投資家、消費者に混乱をもたらしていると課題感を示した。

 同プロジェクトでは、アカデミア、食品業界、政府、NGO、および栄養プロファイリングの関連プレーヤーからメンバーを招集。NPMの選択、使用、報告を調和させるためのフレームワークを策定する予定。逐次、パブリックコメントの募集や円卓会議の開催を行い、メンバー以外からの意見収集も行う。特に、収集した意見を関係者に共有し、さらに建設的な意見を募る「デルファイ法」を軸とした意見醸成を目指すという。第1回会合は2023年7月。

 ATNIは、同フレームワークを、栄養分野のESGの基盤にしていく考え。今回の発表に際し、ピクテ・アセット・マネジメントと、BNPパリバ・アセット・マネジメントが歓迎のコメントを提供した。

【参照ページ】ATNI Launches Project to Standardize the Definition of Healthy Food Products

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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