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【バングラデシュ】政府、シップ・リサイクル条約を6月にも締結。日本政府現地訪問

 国土交通省は5月25日、シップ・リサイクル条約の発効に向け、バングラデシュ政府との間で、2023年内の同条約の早期締結で協力を強化すると発表した。

 シップ・リサイクル条約は、500国際総t以上の全船舶を対象に、船舶に存在する有害物質等の概算量と場所を記載した一覧表(インベントリー)の作成とメンテンナスを義務付けていることに加え、船舶の解体・リサイクルを政府当局により承認された船舶リサイクル施設で行うことも義務付けるもの。国際海事機関(IMO)で2009年に日本政府が主導し採択されたが、まだ発効基準に達していない。

 同条約の発効基準は、15ヶ国以上の批准、批准国の船腹量が世界全体の40%以上、批准国の直近10年における最大年間解体船腹量の合計が締結国の商船船腹量の3%以上の3つ全てを満たしてから24ヶ月後に発効するというもの。2023年4月時点の批准国は、日本、ドイツ、フランス、スペイン、ポルトガル、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、ノルウェー、デンマーク、クロアチア、セルビア、エストニア、マルタ、トルコ、パナマ、インド、ガーナ、コンゴ、サントメ・プリンシペの20ヶ国。日本は採択から10年後の2019年に批准した。世界最大の船舶解体国であるバングラデシュが批准すれば、条約発効に近づく。

 国土交通省は今回、日本船主協会や海運大手とともに、バングラデシュを訪問。バングラデシュ工業省やバングラデシュ船舶リサイクル協会(BSBRA)との会談を実施。バングラデシュ政府から、早ければ来月には締結するための国内手続きを終了したいとの回答があった。

 バングラデシュでの廃棄物処理施設(TSDF)の整備については、4月26日の岸田文雄首相とバングラデシュのハシナ首相との共同首脳声明及び協力覚書で日本政府が支援を表明している。国際協力機構(JICA)が廃棄物処理施設整備の技術支援を担当する。

【参照ページ】バングラデシュのシップ・リサイクル条約締結に向けた協力を促進することに同意

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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