EU理事会は5月25日、世界貿易機関(WTO)で採択されたIUU漁業補助金禁止に関する国際協定を承認した。WTOは2022年6月、ジュネーブで第12回閣僚会議(MC12)を開催し、7つの協定・宣言文書を採択。漁業補助金の抑制に関する国際協定は各加盟国で受諾作業が進められている。
【参考】【国際】WTO閣僚会合、IUU漁業補助金禁止を決定。途上国のワクチン製造も可能に。食糧危機が大きな争点(2022年6月19日)
今回の発表は、違法、無報告及び無規制(IUU)を支援する一切の漁業補助金付与を禁止する初の国際協定を承認するもの。WTO加盟国の3分の2が批准手続きを完了した時点で発効する。これまでに受諾作業が完了した加盟国は、スイス、シンガポール、セーシェル、米国、カナダ、アイスランド、アラブ首長国連邦(UAE)の7カ国。
同協定では、IUUを支援する一切の漁業補助金の禁止、沿岸国及び地域漁業管理機関等の管轄外の漁業管理体制が無い地域への補助金の禁止、生物学的に持続可能な水準まで資源を回復させるため以外の補助金の禁止等が制定されている。
[2023年6月11日追記]
EU理事会での決定を受け、欧州委員会は6月8日、WTOに正式に受諾を通知した。
【参照ページ】WTO: Council approves an agreement on fisheries subsidies to boost environmental sustainability
【参照ページ】EU among first to accept WTO Agreement on Fisheries Subsidies
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