英小売大手セインズベリーは5月24日、プライベートブランド(PB)ツナ缶商品で、MSC認証の取得を開始すると発表した。低価格路線は継続する。同ツナ缶商品は、英国における同社小売での買い物客の約70%が食している人気商品。
同社は、水産物販売で100%独立認証を取得することにコミット済み。PBツナ缶商品でのMSC認証取得に加え、環境への影響が少なく、地元の漁師の雇用を支える一本釣りマグロへの100%移行も進める。同社はすでに、モルディブの一本釣りマグロの最大輸入業者にもなっている。
価格に関しては、同社は価格を妥協せず、サステナビリティや品質を追求する戦略を掲げており、小売競合企業のツナ缶よりも安い価格で提供することにコミットする。同社は現在、独小売大手アルディ(ALDI)をベンチマークに値下げを行うキャンペーン「Aldi Price Match」を展開。セインズベリーは、鶏の胸肉、牛乳、卵、おむつ、シリアル等の生活必需品を含む約300品目を対象としており、今回ツナ缶商品も対象に加えた。同社は商品価格高騰の抑制のため、5.6億ポンド(約963億円)以上の投資を実行。同様のキャンペーンは、テスコでも展開されている。
国際漁業NGOの海洋管理協議会(MSC)は4月、MSC認証漁業と持続可能な漁業への転換を進める事業者を支援するため、調査と政策アドボカシー活動を強化すると表明。マグロは主要な認証種となっている。
【参考】【国際】水産MSC、新戦略発表。国際議論進展受け、政策アドボカシーを強化。市場拡大の好機(2023年5月5日)
【参照ページ】Sainsbury’s making waves to improve welfare across own-brand tuna and cut prices for customers
【画像】Sainsbury’s
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら