英年金・保険大手スコティッシュ・ウィドウズは7月4日、すべての資産運用会社に対し、2024年までに英国スチュワードシップ・コードに署名するよう要求する声明を発表した。署名しない場合は、運用委託先から除外する。
同社は、約600万の顧客を持ち、資産運用額は1,900億ポンド(約31兆円)。2021年に英国スチュワードシップ・コードに署名している。同社は1999年にロイズ・バンキング・グループに買収された。
【参考】【イギリス】FRC、スチュワードシップ・コード2020年版の合格判定125機関発表。64機関が不合格(2021年9月13日)
同社は、2022年2月に気候変動に関する計画を発表し、英国機関投資家として初めて2050年までの運用ポートフォリオをカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)にすることを宣言。短期目標として2030年までにポートフォリオのカーボンフットプリントを半減させ、2025年までに最大250億ポンド(約5兆円)を気候変動分野に投資することも掲げた。
同社は2022年3月、たばこからの売上が10%以上を占める企業、化石燃料の採掘の売上が5%以上を占める企業を投資除外し、総額30億ポンド(約4,900億円)のダイベストメント(投資引揚げ)を実施。また、投資先企業のESGパフォーマンスを向上させるため、投資先企業に対し議決権行使ガイドラインを提供した。
企業向け投資以外では、ESGに関連したプロジェクトに7.9億ポンド(約1,310億円)に直接投資を実行。ホームレスや社会的弱者のための宿泊施設を全国に建設するプロジェクトなど不動産・住宅関連の投資は5.6億ポンド(約900億円)。1.5万世帯の電力を発電可能な陸上風力発電タービン185基に1億ポンド(約160億円)を投資している。
【参照ページ】Scottish Widows calls for asset managers to sign up to UK Stewardship Code by 2024
【参照ページ】STEWARDSHIP
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