国際環境NGOのUrgewaldは4月11日、世界銀行グループのプロジェクトファイナンスに関する状況を分析。化石燃料へのファイナンスが、再生可能エネルギーへのファイナンスの3倍もあると発表した。世界銀行は、すでに石炭や、石油・ガス分野へのファイナンス禁止を決めているが、それ以前に承認したファイナンス残高が今も残っている。同NGOは、対策の強化を求めた。
今回の報告書は、世界銀行グループが関わる675プロジェクトを調査。投融資、補助金、多数国間投資保証機関(MIGA)による信用保証も含め、金額を算出した。それによると、石炭は48億米ドル、石油単体14億米ドル、石油・ガス31億米ドル、ガス114億米ドルで、合計208億米ドル。それに対し、再生可能エネルギー(大型水力除く)は70億米ドルだった。大型水力の72億米ドルを加えても142億米ドルにとどまる。
また報告書は、2015年に禁止したはずの石炭火力発電所について、MIGAが南アフリカのエネルギー大手Eskomに対するドイツ銀行とみずほ銀行の融資7.83億米ドルに対し信用保証を提供したことも問題視している。債務保証の名目はEskomの「設備容量拡大プログラム」としているが、石炭火力発電の増強に使われるという。
【参照ページ】Revealed: World Bank Pumps Billions Into Fossils
【レポート】World Bank Group Financial Flows Undermine the Paris Climate Agreement
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