IT世界大手米マイクロソフトは6月5日、英スコットランド北部オークニー諸島沖のヨーロッパ海洋エネルギー・センター(EMEC)敷地内に、海底データセンター「ノーザン・アイルズ」を試験的に設置したと発表した。同社は、量産カプセル型のデータセンターの検討プロジェクト「Project Natick」に取り組んでおり、今回が敷設第1号となる。
ノーザン・アイルズは、長さ12.2mの円筒形状。内部にはサーバー864台を搭載しており、メンテナンスなしで最長5年間海底で稼働できるよう設計されている。海底に敷設することで、冷却コストを節約できるという。サーバー運転に必要な電力は、沿岸に設置されている太陽光発電と風力発電からケーブルで送電する。マイクロソフトの「Project Natick」では、カプセル型のデーターセンターを船で運搬し、世界中の需要に応じて迅速にデーターセンターを立ち上げる体制づくりを目標としており、海底に敷設できれば可能性は大きく広がると考えている。
ヨーロッパ海洋エネルギー・センターは、潮力発電の研究を進める施設。周辺海域は、潮の満ち引きが激しく、潮力が強い厳しい環境。今回の試験的設置では105日間稼働実験を行い、今後の研究の材料とする。
海底データセンターのアイデアは、マイクロソフトの従業員のアイデアコンテストから生まれた。2014年にプロジェクトが正式発足し、プロトタイプの開発と生産を進めていた。
【参照ページ】Under the sea, Microsoft tests a datacenter that’s quick to deploy, could provide internet connectivity for years
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