音声解析技術を共有、普及、推進していくための産業連合「スマート言語知的財産権産業連盟」が11月27日に発足した。共同発起会社となったのは、インターネット検索大手の百度、インターネット通販大手の京東、家電大手のハイアール、情報通信端末大手の中興通迅(ZTE)、国営情報通信システム大手の中国普天、自動車製造大手の北京汽車等20社。設立イベントには、中央政府の工業情報化部や国家知識産権局、中国特許保護協会、北京市知識産権局などの幹部も集まり、国家総出での技術開発に対する意気込みを見せた。
今回の連盟のポイントは、各企業に散財していた音声解析技術に関する知的財産権を一括管理し、技術開発スピードを上げる点にある。そのため、各企業は保有する知財を連盟に預け、加盟企業は無償で使用することができるようにする。また、今後の新規加盟企業に対しても同等の無償提供を可能とすることで、今後さらなる加盟に期待をかける構えだ。百度だけでもすでに400以上の音声技術を保有しており、そのうち100以上を今回連盟に提供した。
異業界が参加する産業連盟の意義は大きい。音声技術は今後IoT(モノのインターネット化)の進展とともに産業のコア技術となる言われており、各業界が共同開発できるプラットフォームができることで、ライフスタイルやものづくり全体のシステム統合が可能となる。サステナビリティの観点からも、IoTにより、より効率的な実態把握や効果測定が可能となることから、イノベーションが期待されている。中国ではすでに「インターネット自動車」というコンセプトに向けた産業連合も誕生し始めており、イノベーションを加速化させている。同時に音声技術はプライバシーや表現の自由の問題とも密接に絡むため、中国政府の政策動向にも注目が集まる。
【参照URL】中国成立智能语音知识产权产业联盟
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