CSR専門メディアのCSR Wire上で、David Connor氏が"Trust: The True Power of Digital Sustainability(信頼:デジタル・サステナビリティの本当の力)"と題して、サステナビリティとデジタルメディアの関係について解説している。
Connor氏は、サステナビリティ専門家のJohn Friedman氏の新刊「PR2.0:How Digital Media Can Help You Build A Sustainable Brand(デジタルメディアがいかに持続可能なブランド構築の助けとなれるか)」に触れながら、Friedman氏の考えを紹介している。
Friedman氏が書籍の中で着目しているのは、デジタルメディアの浸透により、企業のステークホルダーとのコミュニケーションの取り方が大きく変わってきているという点だ。具体的には、情報が即時に伝播する時代となり、人々の情報の共有や受信の仕方、インタラクションの取り方が大きく変化した点、それにより企業はより透明性と信頼性が求められるようになってきており、ビジネスコミュニケーションの役割は単なる自社メッセージの伝達からステークホルダーに対するコミットメントへと変化してきている点などを挙げている
また、同氏によればPR(Public Relation:広報)はメディア・リレーションとほぼ同義として扱われているが、PRの本当の価値とは多様なパブリック(公共)との良好な関係を最大化することだという。さらに、デジタルメディアは双方向性や即時性など、最も効果的なコミュニケーション手法である対面コミュニケーションと同様の特性を備えているとしている。
Connor氏は、こうしたデジタルメディアの特性を良く認識している一部の企業はそれらを効果的に活用している一方で、多くの企業はいまだにデジタルメディアをステークホルダーエンゲージメントではなく一方的に話しかけるためのツールとして活用していたり、販促物やプレスリリースをオンライン版にしただけにとどまっていると指摘する。
実際に、2014年1月にForbesが実施した調査によると、ビジネスリーダーらが「真実を述べている」と信じている人はたった20%しかおらず、彼らが「倫理的で道徳的な意思決定をしている」と信じている人は21%しかいなかったという。Connor氏の言う通り、企業の多くはステークホルダーからの信頼を獲得できていないのだ。
サステナビリティに携わる人々の間では「透明性の向上」や「ステークホルダーエンゲージメント」といったテーマが良く語られるが、それらを効果的に実践する上で今やデジタルメディアは欠かせないツールとなっている。デジタルメディアの特性を深く理解し、いかに活用できるかがブランドのサステナビリティに直結する時代が来ている。
【参考記事】Trust: The True Power of Digital Sustainability
【企業サイト】CSR Wire
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