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【イギリス】ユニリーバ、茶栽培の持続可能性向上のための品種改良に着手

茶

英ユニリーバは、同社の主要商品であるお茶商品の研究開発プログラムを立ち上げ、将来の気候変動や生産性向上に寄与する品種改良に乗り出すことを発表した。将来の干魃、疫病に耐性のある遺伝子品種を後世に残すため、品種の多様化を図る。同プログラム推進に当り、ニューヨークに本拠地を置く遺伝子分解析企業Nature Source Geneticsと提携する。

ユニリーバは世界中で生産されるお茶の12%を調達する大規模茶製品企業。傘下にはLipton、PG Tips、Brooke Bond等の有名ブランド保有している。ユニリーバは同社の責任として、将来にわたってお茶商品を消費者へ安定供給するというミッションを掲げ、遺伝子品種の保存に乗り出した形だ。遺伝子品種というと、否定的な意見の多い「遺伝子組み換え作物」(GMOs)を想起させるが、同社によると今回のプログラムは遺伝子選抜(Genomic Selection)手法によるものであり、遺伝子組換えではないと強調している。

同社では近年、ケニアおよびタンザニアでの生産を拡大している。とりわけ、お茶産業が主要産業となっているケニアのモンバサで日々オークション取引がされている会場で、ユニリーバの購買量は全量の25%~30%を占める。開始されるNature Source Genetics社との共同研究もケニアの茶栽培で有名なKerichoエリアで実施される。

また、今回Nature Source Genetics社と提携するにあたり、ユニリーバはNature Source Genetics社が保有する知的財産権がお目当てではないという。同プロジェクトの責任者であるユニリーバのClive Gristwood上級副社長は、「とどのつまり、私たちは誰にも利益をもたらすお茶の未来を構築するために、協働を行いたいだけだ。」と語る。遺伝子組換えと遺伝子選抜の違いは素人には容易にわかる分野ではないが、お茶の持続可能性向上のための熱意は理解できる。状況を外部からも見守り、同社が真っ当に茶の未来を創りあげてくれることを応援したい。

【企業サイト】ユニリーバ

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