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【国際】IEA、石油・ガスで2030年までのCO2削減で勧告。上流対策への投資必要

 国際エネルギー機関(IEA)は5月3日、石油・ガス産業での気候変動目標達成に関する勧告レポートを発表した。11月の国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)に向け方向性を示した。「世界エネルギー見通し(WEO)」の特別報告書の一環として発行された。

 石油・ガスの生産、輸送、加工での二酸化炭素排出量は、2022年時点で51億tにも上る。IEAの「2050年ネットゼロ・エミッション・シナリオ(NZEシナリオ)」では、2030年までに原単位排出量を50%削減しつつ、排出量全体を60%削減しなければならないとしている。

(出所)IEA

 今回の報告書では、上流と下流に分け削減率見通しを提示。石油では上流で70%減、下流で15%減。ガスでは上流で60%減、下流で45%が必要となることを示した。2030年までは特に上流での削減目標が大きく、メタン漏出削減、緊急時以外のガスフレアの全廃、上流施設の低排出電力化、石油・ガスプロセスへの炭素回収・利用・貯留(CCUS)装備の設置、製油所での低排出水素の使用拡大の5つの対策が重要になると伝えた。

 これらを達成するには、2030年までに約6,000億米ドルの投資が必要となる。IEAは、6,000億米ドルという規模は、石油・ガスの売上に比べたら遥かに小さく、十分に投資できる金額水準だと強調した。

【参照ページ】New IEA report highlights the need and means for the oil and gas industry to drastically cut emissions from its operations

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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